【2025年新料金プラン 完全対応】 どのプランを選べばいい? microCMSの料金プランと選び方

公開日: 2024.08.01更新日: 2025.06.10

【重要】2025年6月10日より、microCMSの料金プランが新しくなりました。
本記事では、この新しい料金体系に完全対応した形で、それぞれのプランの違いや選び方を詳しく解説します。
新プランは2025年6月10日より適用開始されます。
最新の価格と詳細は公式サイトはmicroCMSの公式サイト「価格改定後の料金プラン」を必ずご確認ください。

みなさん、こんにちは。シナップ大川です。

近年、ヘッドレスCMSのニーズが増えており、その中でも注目されているのが「microCMS」です。
microCMSは国産のCMSという安心感や管理画面の使いやすさ、柔軟性を兼ね備えたヘッドレスCMSで、国内では多くの企業や開発者が採用しています。

特に最近のご相談では小中規模の新規サイトでの導入やWordpressからのリプレイスなどを検討されている方が多い印象です。

もしかしたら、この記事をお読みの方も検討されている方の1人ではないでしょうか。

そこでこの記事では、2025年6月10日からの新料金プランに完全対応した形で、料金の比較と最適な選び方について詳しく解説していきます。

導入全般について詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです:

「microCMS」導入を徹底解説!メリット・デメリット、料金体系、適切なプランの選び方、最後に相談できる会社の見つけ方まで!

microCMSとは

microCMSは、株式会社microCMSが提供するAPIベースの国産ヘッドレスCMSです。 Wordpressなどの従来のCMSがフロントエンドとバックエンドを一体化しているのに対し、microCMSなどのヘッドレスCMSはコンテンツの管理と表示を分離して管理しています。 このアーキテクチャにより、開発者は柔軟にフロントエンドのデザインや機能を構築でき、またコンテンツの配信もAPIベースのため、Webサイトのみならず、アプリなど様々なチャネルに対応可能できるのも魅力です。

microCMSの特徴

そんなmicroCMSですが主な特徴としては以下のようなものがあるでしょう

  • スピードとパフォーマンス:フロントエンドが独立しているため、ページの読み込み速度が一般的に速くなります。
  • セキュリティ: フロントエンドが分離しているため、攻撃されるリスクが軽減し、高いセキュリティレベルを保てます。
  • 柔軟性: APIベースのため、React、Next.jsなどさまざまなフロントエンド技術とも連携が可能です。
  • 使いやすさ: シンプルで直感的な管理画面のUIなど、国産ならではの使いやすがあります。

microCMSの料金プラン

それでは本題の料金プランを見ていきましょう

(価格およびプランは2025年6月10日現在のものです。最新の価格およびプランはmicroCMSのサイトでご確認ください)

2025年6月10日からは、従来の「Advanced」プランが廃止され、料金プランはプロジェクトの規模やニーズに応じてHobbyTeamBusiness の3つプランと要お見積りの「Enterprise」プランが提供されています。

まずは、各プランの特徴と料金、おすすめな人、上のプランを検討すべき人、について見ていきたいと思います。 (プランの違いに「API数」の違いがでてきます。この「API数」について「?」な方は、先ほどあげた徹底解説記事をお読みください。こちらに詳く説明しています。)

「Hobby」プラン

料金: 無料

特徴:

  • 3ユーザーまで
  • 最大5個のAPI
  • データ転送料 20GB/月(超過時はAPI停止)

おすすめな人

  • 個人や小規模なプロジェクト
  • 試してみたい人
  • CMSで管理したい部分が少ない人

上のプランを検討すべき人

  • 複数箇所/項目を更新するサイト(APIが5個以上必要なサイト)を作りたいひと
  • ユーザーが4人以上
  • アクセスのあるサイトや重たい画像ファイルなどを扱うサイトを作りたい人

「Hobby」プランは、microCMSを試してみたい個人や小規模なプロジェクトに最適です。
機能は限定的ですが、microCMSの基本機能を理解するには十分です
登録時にクレジットカードの情報もいりませんので、ちょっと見てみたいという方も気軽に試すことができます。
API数も従来の3個から新プランでは5個に増え、工夫次第ではありますが、複数箇所、複数項目を柔軟に更新しやすくなりました。
ただし、データ転送料が20GB/月までのため、それなりにアクセスのあるサイトや重たい画像ファイルなどを扱うサイトにも不向きです。
あくまでお試しか、「お知らせ」の更新ができればいいといった小規模なサイトに向いています。
そのためビジネスで使うなら最低でも次にあげる「Team」プランをおすすめします。

「Team」プラン

料金: 4,900円〜/月

特徴:

  • 3ユーザー(追加可能)
  • 最大10個のAPI(追加可能)
  • データ転送料 200GB/月(+20円/GB)

おすすめな人

  • 一般的な小〜中規模のサイトを作りたい人
  • 「権限管理」の機能が必要ない人
  • メンバーやAPI数を少し増やしたい場合

上のプランを検討すべき人

  • 「権限管理」の機能が必要な人
  • IP制限などのセキュリティ機能が必要な人

「Team」プランの料金は4,900円と今回の料金改定で変更はありませんでした。
このプランの特徴ですが、利用ユーザー数はHobbyの3ユーザーと変わらないものの、+1,200円/人で追加が可能で、10個のAPI(こちらも有料で追加可能)、データ転送料 200GB/月(+20円/GB)のため、一般的な小〜中規模のサイトであれば十分に構築が可能で、工夫次第でさまざまなサービスにも使えるでしょう。
特にメンバーやAPI数を少し増やせば対応できるという場合はこちらのプランで少しずつ増やす方が、この後紹介する「Business」プランよりもお得なケースも多々あります。
ただ「Team」プランには「権限管理」の機能がありませんので、書く人と公開する人を分けたり、公開や削除の権限をユーザーごとに設定することができないため、承認プロセスが必要な場合は次に上げる「Business」プラン以上を選ぶ必要があります。

「Business」プラン

料金:75,000円〜/月

特徴

  • 20ユーザー(追加可能)
  • 最大30個のAPI(追加可能)
  • データ転送料 1TB/月(+18円/GB)
  • 権限管理
  • 管理画面へのIP制限

おすすめな人

  • 「権限管理」の機能が必要な人
  • それなりに更新する箇所/項目があるサイトを作りたいひと

上のプランを検討すべき人

  • SLAの設定や専任担当者によるサポートが必要な場合
  • 監査ログ、2要素認証の必須化、シングルサインオンなど、より高いセキュリティ基準が要求されるプロジェクト

「Business」プランはAPIが30個と、よほどの込み入ったデータを扱うサイトを作らない限り必要十分な数を有しています。
またメンバーも20名なので、自社の担当メンバー数名、外部ライターさん、制作会社のエンジニアさんなどを入れても、更新担当者が何十名もいる大規模なサイトでなければ十分と言えます。
さらにこのプランから「権限管理」ができるため、「Team」プランではできない、書く人と公開する人を分けるなどユーザーごとに行える操作を限定することができるようになるため、承認プロセスを導入したいプロジェクトにも対応できます。
また先日(2024年7月1日)のアップデートで、この権限管理が従来よりも細かく設定できるようになったため、複雑なワークフローも導入しやすくなりました。

ある程度のチームで運用を行うサイトであれば「Business」プランから検討するのがおすすめです。

「Enterprise」プラン

料金:お見積もり

特徴

  • Businessプランの全機能に加え
  • SLAの設定
  • 監査ログ
  • 2要素認証の必須化
  • シングルサインオン(SAML)
  • 専任担当者によるサポート

おすすめな人

  • 大規模や重要度の高いプロジェクト
  • 監査ログや2要素認証必須化、SSOといった高度なセキュリティ機能が必要な場合
  • リソース上限をカスタムしたい場合
  • 請求書払いや、手厚いサポート(専任担当者、SLAなど)が必要な場合

「Enterprise」プランは、新料金プランの中で最上位のプランです。メンバー数、API数、データ転送量、コンテンツ数などのリソース上限はプロジェクトに合わせてカスタム可能となります。

「Business」プランよりもさらに高いセキュリティ基準が要求されるプロジェクトにも対応でるほか、SLAの設定、請求書払い、そして専任担当者による手厚いサポートも提供されます。

ご相談ベースのプランとなりますので、microCMS、またはmicroCMSパートナーである弊社へお問い合わせしていただければと思います。

廃止された「Advanced」プランについて

「Advanced」プランは月額150,000円から利用できましたが、今回の価格改定で既存ユーザーは180,000円に、また新規お申し込みは終了しましたので実質廃止されたプランとなります。
このプランは、50ユーザー、最大50個のAPIなどを持ち、特に監査ログ、2要素認証の必須化、シングルサインオン(SAML)など、高いセキュリティ基準が要求されるプロジェクトにも対応可能とされていました。

では、このプランが適切であったプロジェクトはどうすればいいでしょうか。

これからmicroCMSでサイトを構築しようと考えている方や、すでに「Advanced」プランを利用していて今後「Enterprise」へのアップグレードを検討している方、あるいは「Business」プランへのダウングレードを検討している方もいるかもしれません。

では、どのプランを選べば良いのか。判断基準の一例をご紹介します。

「Enterprise」プランが適しているケース

「Enterprise」プランで提供される高度なセキュリティ機能や管理機能が必要な場合は、「Enterprise」プランの利用が適しています。これらの機能は「Business」プランには含まれていませんので、業務上必要であれば「Enterprise」を選ぶか、他のCMSを検討する必要があるでしょう。

「Business」プランが適しているケース

一方で、上記のような高度な機能が不要で、ユーザー数やAPI数が主な懸念である場合は、「Business」プランをベースに、必要な分だけ追加料金で対応する方がコスト的に有利になる場合もあります。
どの条件で「Business」より「Enterprise」の方がお得になるのか、具体的な金額の比較はここではご案内できませんので、詳細については、microCMSへ直接お見積もりを依頼するのが最も確実です。

適切なプラン選び

ここまで各プランごとの料金プランと主な特徴を見てきました。
大まかにはご自身のプロジェクトがどのプランかという検討がついてきたのではないでしょうか。

メンバー数やAPI数、データ転送量などがあとちょっと増やせれば大丈夫なのにという方は、有料プランでは追加料金で増やせる項目もありますので、一概に上のプランを選択せず、必要な数がどれくらいかを検討するのがお得なプラン選びとなるので試算してみてください。

また重要な項目以外にもプランごとに差がある項目がありますので、自身のプロジェクトに適合するかmicroCMSの料金ページを見ながら、表などを用いて一度チェックすることをお勧めします。

転送量について

プラン選びで一番難しいのが、転送量がどれくらいになるのかを見積もるという作業ではないでしょうか。
とはいえ転送量でプランも変わってきますので、プランの選択の前にチェックしておきたい項目です。

既存のサービスやサイトであれば平均的なページサイズと平均的なアクセス数などの掛け合わせで、おおよその転送量を、また重たいページやアクセス数が多い月との掛け合わせで多くなってしまった場合などを想定しながら考えます。

新規サービスで検討がつかない場合は(規模感や扱っている画像ファイルのサイズや数など)類似するサイトなどを参考に、期待するアクセス数などの想定をもとに算出してみましょう。

また特殊なケース、例えばキャンペーンやイベント時にはトラフィックが急増することがあるため、こうした施策を打つ可能性のあるサービでは通常の見積もりに、想定される増加分、余裕を持たせて考えると良いでしょう。

その他の費用について

microCMSはヘッドレスCMSのため、フロントエンド環境は別途用意する必要があります。
特にヘッドレスCMSの特性を活かすため、静的サイトジェネレーターはNext.jsにするか、Astroにするか…、環境はVercelにするか、Amplifyにするか、Netlifyにするか…など検討する必要があるでしょう。どのような技術スタック(最適な技術の組み合わせ)で環境を用意するかにもよりますが、こちらの費用も合わせて算出することを忘れないようにしましょう。(そして、ここでも転送量の試算が役に立つことが多いでしょう)

シナップではmicroCMS導入のお手伝いをしています

以上、microCMSの料金プラン解説と選び方についてでした。

だいたいこのプランで、これくらいの費用感かなというのは掴めたのではないでしょうか。

とはいえ、要件の整理から、必要機能の洗い出し、転送料、その他費用の試算など、なかなか難しいのも事実です。
ちょっと詳しい人にも意見を聞いてみたい、相談したみたいなと思いましたら、ぜひシナップにご相談ください。

シナップはmicroCMSの公式パートナーであり、microCMSの実績も多数ございます。

もちろんCMSだけではなく、サイトデザイン、制作から運用など幅広く対応できます。さらにリリース後はABテストをはじめとするグロース施策まで、公開がゴールではない、サービスの成長を作りだすサポートを提供しているのも強みの一つです。

要件に合わせ適切なプラン選びから技術選定など最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談ください。

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シナップはmicroCMSの公式パートナーとして、多数の実績を持つプロフェッショナル集団です。
CMS導入だけでなく、サイトデザイン・制作、さらには運用支援まで幅広く対応いたします。

リリース後も、ABテストなどのグロース施策を通じて、サイトの成長をサポート。公開をゴールとせず、サービスの成長を共に創り上げることがシナップの強みです。

お客様のご要件に応じて、最適なプランと技術選定をご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

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大川 貴裕
大川 貴裕
Webサイトをはじめ、企業のブランドデザイン、グラフィックデザインなど幅広い分野で活躍している。国際的なデザインコンペティションほか受賞多数。Webデザイン専門学校などでUXデザインの講師も行う。HCD-Net認定 人間中心設計専門家。

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